地域が一丸となって進める資源循環型農業から生産される「登米ブランド」
さまざまな生きものの生息地となる田んぼ。そして、田んぼだけでなくその周囲の自然環境も生きものたちにとって大切な生息環境となっているため、「点ではなく面」での環境保全が必要と考え、登米市は環境保全型農業を推進し、今では、化学肥料や化学農薬を通常の半分に減らす「環境保全米」をつくる水田が約80%を占めるまでになりました。
また、登米市は和牛生産も盛んな地域。和牛のエサに環境保全米の稲わらを利用し、さらに牛の排泄物から有機質肥料を生産、そしてそれを堆肥として水田に利用する、という資源循環型の農業が市全体で行われ、その生産品のうち、出荷基準や品質管理等の基準をクリアしたものが「登米ブランド」として認証されています。
環境保全・資源循環型農業から生まれた登米ブランド品は>>>こちら から
~関連するUNDB-J認定連携事業~
環境保全型農業の推進と生物多様性登米戦略(田んぼの生物多様性向上10年プロジェクト)
宮城県登米市は、農業者の環境保全型農業への取り組みを促すための助成事業を行っています。助成対象は、水稲の有機栽培に必要な資材等の購入経費、JAS有機栽培やカーボン・フット・プリントの認証経費等、生物多様性を図るための、ビオトープ・水田魚道・冬みず田んぼの整備資材代等です。
http://undb.jp/authorization/1139/
愛知目標
2010年に愛知で開催された国際会議で193の国々が合意した、生物多様性を守るために2020年までに達成すべき20の目標。
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目標1:
人々が生物多様性の価値と行動を認識する。 -
目標2:
生物多様性の価値が国と地方の計画などに統合され、適切な場合には国家勘定、報告制度に組込まれる。 -
目標3:
生物多様性に有害な補助金を含む奨励措置が廃止、又は改革され、正の奨励措置が策定・適用される。 -
目標4:
すべての関係者が持続可能な生産・消費のための計画を実施する。 -
目標5:
森林を含む自然生息地の損失が少なくとも半減、可能な場合にはゼロに近づき、劣化・分断が顕著に減少する。 -
目標6:
水産資源が持続的に漁獲される。 -
目標7:
農業・養殖業・林業が持続可能に管理される。 -
目標8:
汚染が有害でない水準まで抑えられる。 -
目標9:
侵略的外来種が制御され、根絶される。 -
目標10:
サンゴ礁等気候変動や海洋酸性化に影響を受ける脆弱な生態系への悪影響を最小化する。 -
目標11:
陸域の17%、海域の10%が保護地域等により保全される。 -
目標12:
絶滅危惧種の絶滅・減少が防止される。 -
目標13:
作物・家畜の遺伝子の多様性が維持され、損失が最小化される。 -
目標14:
自然の恵みが提供され、回復・保全される。 -
目標15:
劣化した生態系の少なくとも15%以上の回復通じ気候変動の緩和と適応に貢献する。 -
目標16:
ABSに関する名古屋議定書が施行、運用される。 -
目標17:
締約国が効果的で参加型の国家戦略を策定し、実施する。 -
目標18:
伝統的知識が尊重され、主流化される。 -
目標19:
生物多様性に関連する知識・科学的技術が改善される。 -
目標20:
戦略計画の効果的実施のための資金資源が現在のレベルから顕著に増加する。