食欲の秋、シカ肉を食べてヘルシーに森の生態系を守りませんか?
今、日本の森林では増えすぎたニホンジカやエゾシカが、樹木の皮や下草の植物を食べ続け、山肌が露出したり、地すべりの懸念が出るなど、自然環境への悪影響が出始めている。もとはと言えば、オオカミなどの天敵を絶滅させたヒトの責任ではあるが、シカを猟する人口も減り、頭数は各地で増加の一途をたどっている。
シカ肉は、欧米では重要な食材でもあり、脂質が少なく、高タンパク、栄養素がバランスよく含まれている「ヘルシーミート」とされ人気も高い。
しかし、日本では有害駆除で捕獲されたシカが食肉処理されることはごくわずかといった状況が続いてきた。こうした中、長野県や北海道では自治体が主導で、ジビエ処理加工施設の充実や、トレーサビリティーや衛生管理の確立が進められ、大手スーパーとの連携での流通も可能になってきた。

信州産認証シカ肉製品(冷凍生肉)
2015年6月からはイオン、C.W.ニコルさん、長野県が連携して、長野県のニホンジカを食肉として有効に利用した信州ジビエの販売促進に取り組んでいる。長野県内のイオン11店舗で信州産鹿肉14商品を通年で冷凍肉として販売するようになった。
・信州産シカ肉 ロースかたまり 200g 1,280円(税別)
・信州産シカ肉 モモかたまり 200g 1,280円(税別)
・信州産シカ肉煮込み用 200g 980円(税別)、

北海道産エゾシカ肉製品
また、イオンは北海道でも1部店舗の11店舗でエゾシカの冷凍肉を販売している。
・北海道産鹿肉 ヒレかたまり 1パック約225g 1,480円(税別)
・北海道産鹿肉 ロースかたまり 1パック約200g 1,480円(税別)
・北海道産鹿肉 ばらスライス 1パック約150g 980円(税別)
・北海道産鹿肉 スネ煮込み用 1パック約200g 680円(税別)
●写真・詳細は・・・
・長野県のプレスリリース
https://www.pref.nagano.lg.jp/yasei/happyou/press15052601.html
・イオン北海道株式会社のプレスリリース
http://www.aeon-hokkaido.jp/news/news_pdf/news_20150526.pdf
そのほか、全国で120ヶ所ほどの鹿肉処理場があり、通信販売サイトでも国産の冷凍シカ肉や加工品の取り扱いも、徐々に増えてきている。
食欲の秋、ヘルシーで森を守ることにもつながる国産のシカ肉を、ぜひ選んで食べてみよう。
●楽天市場「鹿肉」
http://search.rakuten.co.jp/search/mall/-/200955/?f=1&grp=product
●Yahoo!ストア「鹿肉」
http://goo.gl/og0Srw
●Amazon「鹿肉」
http://goo.gl/sVHBzQ
■関連情報
第4回「生物多様性日本アワード」は、シカ問題に取り組むエゾシカ協会がグランプリ!
http://www.midoripress-aeon.net/jp/topics/topics_20150915.html
「生物多様性 日本アワード」は、イオン環境財団が2009年に生物多様性の保全と持続可能な利用の促進を目的に創設した国内賞。第4回のグランプリは、一般社団法人エゾシカ協会の「エゾシカの先進的な資源的活用促進事」に決定した。
エゾシカ協会は平成19年に厳しい衛生基準をクリアしている解体処理場の製品の認証制度を創設。平成24年から認証処理場で処理された肉の加工食品の認証制度をスタートした。平成27年からは肉の検査者となるシカ捕獲者の認証制度創設にも取り組んでいる。安心安全なシカ肉が流通することによって、森とエゾシカと人との適正な関係づくりと、シカ肉の資源的価値を高めるプロジェクトを進めている。
愛知目標
2010年に愛知で開催された国際会議で193の国々が合意した、生物多様性を守るために2020年までに達成すべき20の目標。
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目標1:
人々が生物多様性の価値と行動を認識する。 -
目標2:
生物多様性の価値が国と地方の計画などに統合され、適切な場合には国家勘定、報告制度に組込まれる。 -
目標3:
生物多様性に有害な補助金を含む奨励措置が廃止、又は改革され、正の奨励措置が策定・適用される。 -
目標4:
すべての関係者が持続可能な生産・消費のための計画を実施する。 -
目標5:
森林を含む自然生息地の損失が少なくとも半減、可能な場合にはゼロに近づき、劣化・分断が顕著に減少する。 -
目標6:
水産資源が持続的に漁獲される。 -
目標7:
農業・養殖業・林業が持続可能に管理される。 -
目標8:
汚染が有害でない水準まで抑えられる。 -
目標9:
侵略的外来種が制御され、根絶される。 -
目標10:
サンゴ礁等気候変動や海洋酸性化に影響を受ける脆弱な生態系への悪影響を最小化する。 -
目標11:
陸域の17%、海域の10%が保護地域等により保全される。 -
目標12:
絶滅危惧種の絶滅・減少が防止される。 -
目標13:
作物・家畜の遺伝子の多様性が維持され、損失が最小化される。 -
目標14:
自然の恵みが提供され、回復・保全される。 -
目標15:
劣化した生態系の少なくとも15%以上の回復通じ気候変動の緩和と適応に貢献する。 -
目標16:
ABSに関する名古屋議定書が施行、運用される。 -
目標17:
締約国が効果的で参加型の国家戦略を策定し、実施する。 -
目標18:
伝統的知識が尊重され、主流化される。 -
目標19:
生物多様性に関連する知識・科学的技術が改善される。 -
目標20:
戦略計画の効果的実施のための資金資源が現在のレベルから顕著に増加する。