広げよう『野生動物の歩道橋』 ~コリドーで繋ぐ森と命~ 11月22日シンポジウム(東京・青山)
森の中を道路ができることにより、樹上性の生きものたちは移動ができなくなります。
別れた森を行き来できるよう、樹上性の生きものたち専用の小さな「歩道橋」をつくり、生きものの生息環境を保全しようとする「アニマルパスウェイ」の取り組みが行われています。
「アニマルパスウェイと野生生物の会」では、アニマルパスウェイの普及と発展を目指すシンポジウムも開催しています。
2016年11月22日には、第2回 広げよう『野生動物の歩道橋』 ~コリドーで繋ぐ森と命~と題し、国連生物多様性の10年日本委員会連携事業としてシンポジウムが開催されます。
今回は、世界の野生生物と交通の現状を『HANDOBOOK OF ROAD ECOLOGY』にまとめられたメルボルン大学のロドニィー・ヴァンダー・リー氏や、森と命を繋ぐアニマルパスウェイを英国で実現した自然保護団体PTES(絶滅危惧種のための市民トラスト)の研究者イーアン・ホワイト氏が招かれ、日本の現状と比べ、より一層の進展のための情報の共有と意見交換が行われます。
シンポジウムのお申し込みはこちらまで。
国連生物多様性の10年日本委員会連携事業 第2回 広げよう『野生動物の歩道橋』 ~コリドーで繋ぐ森と命~ |
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日程: | 2016年11月22日(火曜日) 13 時 00 分~18 時 00 分 (受付開始12時30分) |
開催場所: | 〒107-0061 東京都港区北青山2-8-44 TEPIA(高度技術社会推進協会)4F ホール |
開催目的: | 道路や開発による森林の分断・孤立の影響、アニマルパスウェイなどの対応策の開発・普及およびこのような取り組みを利用した教育についての情報を共有し、生物多様性の保全を検討する。 |
対象: | 一般道路利用者(市民や企業)、道路管理者、利用地域自然保護団体 |
入場料: | 無料(懇親会に参加の方は別途4,500円) |
プログラム | ||
司会: | 若林 千賀子氏 | |
時間 | 講演 | 講演者 |
12:30~13:00 | 受付 (TEPIA 4F ホール 入口) | |
13:00~13:15 | 開会挨拶 | (一社)ApWA 代表理事 大竹 公一 |
共催者挨拶 | (公財)キープ協会 理事長 淺田 豊久氏 | |
後援者挨拶 | 経団連自然保護協議会企画部会長、三井住友信託銀行業務部審議役、経営企画部CSR推進室審議役 石原 博氏 | |
13:15~14:00 | 基調講演1:英国における樹上性動物用ブリッジ:ヤマネが道路を横断する方法 | 絶滅危惧種のための市民トラスト(ヤマネおよび教育担当) イーアン・ホワイト氏 |
14:00~14:45 | 基調講演2:樹上性野生動物のために樹冠世界を再び繋ぐ | メルボルン大学准教授 ロドニィー・ヴァンダー・リー氏 |
14:45~15:05 | 「生息地分断化がネズミの個体群の遺伝的多様性に与える影響」 | 福山大学准教授、佐藤 淳 氏 |
15:05~15:25 | ニホンリスと森林 -千葉県における生息の変遷調査の事例から | アニマルパスウェイ研究会、株式会社セレス環境部専門役 矢竹 一穂 氏 |
15:25~15:40 | 休憩 | |
15:40~16:00 | 「野生生物と交通」研究発表会15周年記念事業 野生生物と交通:エコインフラと道路の安全性に関する国際シンポジウム開催報告 | (一社)北海道開発技術研究センター ロードエコロジー研究会 野呂 美紗子氏 |
16:00~16:20 | ①道路生態研究会の取り組みの紹介 ②高速道路における動物移動経路確保の事例 |
・道路生態研究会、(株)地域環境計画 園田 陽一氏 ・(株)ネクスコ東日本エンジニアリング 環境緑化部 調査役 宮下 修一 氏 ・東日本高速道路(株)関東支社 木更津工事事務所 副所長 佐藤 諭一 氏 |
16:20~16:40 | アニマルパスウェイの実施事例及び国際発信連携 | (公財)キープ協会ヤマネミュージアム館長、 関西学院大学教授、APRS、JDPR、ApWA 会長、湊 秋作氏 |
16:45~17:45 | <パネル・ディスカッション> ・樹上性野生生物の人工的経路についてのこれまでのオーストラリア・英国・日本の取り組みとこれからの国際協働方法 ・アニマルパスウェイの国際普及と教育について |
コーディネーター:湊 秋作氏 パネラー:イーアン ホワイト氏、 ロドニィー・ヴァンダー・リー氏、 ロードエコロジー研究会 (株)長大 浅利 裕伸 氏、 アニマルパスウェイ研究会 (公財)キープ協会 饗場 葉留果 氏 |
17:45~17:50 | 閉会挨拶 | アニマルパスウェイ研究会 |
18:00~20:00 | 懇親会 |
主催:(一社)アニマルパスウェイと野生生物の会、ニホンヤマネ保護研究グループ、(任)アニマルパスウェイ研究会 共催:(公財)キープ協会、(一社)北海道開発技術センター、(任)ロードエコロジー研究会、(任)道路生態研究会 後援:国連生物多様性の10年日本委員会、国土交通省国土技術政策総合研究所、経団連自然保護協議会 アニマルパスウェイ研究会メンバーおよび賛助企業:株式会社エンウィット、清水建設株式会社、大成建設株式会社、東日本電信電話株式会社、新日本開発工業株式会社、株式会社東光コンサルタンツ、国際航業株式会社、大日コンサルタント株式会社 協力:キリンビバレッジバリューチェーン株式会社、サントリービバレッジサービス株式会社 助成:三井物産環境基金、公益信託経団連自然保護基金 |
~関連するUNDB-J認定連携事業~
森と命を繋ぐアニマルパスウェイの開発と普及(樹上性野生生物の保全)
私たちが便利に利用する道路などの連続する構造物で分断された森林に生息するニホンリス、エゾリスあるいはヤマネなどの樹上性野生動物のロードキルから回避、遺伝子の多様性保全に資するために、アニマルパスウェイ(人工的な移動経路)を開発・普及を行っています。
http://undb.jp/authorization/1467/
愛知目標
2010年に愛知で開催された国際会議で193の国々が合意した、生物多様性を守るために2020年までに達成すべき20の目標。
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目標1:
人々が生物多様性の価値と行動を認識する。 -
目標2:
生物多様性の価値が国と地方の計画などに統合され、適切な場合には国家勘定、報告制度に組込まれる。 -
目標3:
生物多様性に有害な補助金を含む奨励措置が廃止、又は改革され、正の奨励措置が策定・適用される。 -
目標4:
すべての関係者が持続可能な生産・消費のための計画を実施する。 -
目標5:
森林を含む自然生息地の損失が少なくとも半減、可能な場合にはゼロに近づき、劣化・分断が顕著に減少する。 -
目標6:
水産資源が持続的に漁獲される。 -
目標7:
農業・養殖業・林業が持続可能に管理される。 -
目標8:
汚染が有害でない水準まで抑えられる。 -
目標9:
侵略的外来種が制御され、根絶される。 -
目標10:
サンゴ礁等気候変動や海洋酸性化に影響を受ける脆弱な生態系への悪影響を最小化する。 -
目標11:
陸域の17%、海域の10%が保護地域等により保全される。 -
目標12:
絶滅危惧種の絶滅・減少が防止される。 -
目標13:
作物・家畜の遺伝子の多様性が維持され、損失が最小化される。 -
目標14:
自然の恵みが提供され、回復・保全される。 -
目標15:
劣化した生態系の少なくとも15%以上の回復通じ気候変動の緩和と適応に貢献する。 -
目標16:
ABSに関する名古屋議定書が施行、運用される。 -
目標17:
締約国が効果的で参加型の国家戦略を策定し、実施する。 -
目標18:
伝統的知識が尊重され、主流化される。 -
目標19:
生物多様性に関連する知識・科学的技術が改善される。 -
目標20:
戦略計画の効果的実施のための資金資源が現在のレベルから顕著に増加する。