日本最大の渡り鳥の飛来地で、自然との共生にこだわった有機米づくり「Re:蕪栗米」
宮城県北部にある蕪栗沼とその周辺の水田には、秋になるとシベリアからマガンやオオヒシクイなどの渡り鳥が越冬のために飛来してきます。
えさ場となっている周辺の水田とともに蕪栗沼はラムサール条約登録湿地となりました。
この豊かな自然に囲まれた環境の中、特別栽培・有機栽培に取り組んでいるのが、蕪栗米生産組合。
60人の生産農家による組合では、殺虫剤、殺菌剤にたよらない農法の実践を行い、除草剤、化学肥料を減らし、有機栽培、水田魚道、ビオトープの設置、冬期に水田に水を張ったままにする冬水田んぼを実施し、生物多様性豊かな水田を維持しています。
手間を惜しまず天然忌避剤で害虫や雑草を防いだり、貝殻粉など有機資材で有機肥料も自家生産する取り組みで土づくりから、生きものを育む環境づくりを行っています。
生産者自身が、田んぼの生きものおよび生きものを育む環境を守る担い手の一人である想いを持ち、より良い田んぼまわりの生態系を保全し創り出す手法を作るため、生産者や研究者が中心となり田んぼまわりの生物調査も毎年恒例で行っています。
「想いのこもった蕪栗のお米をより多くの方に食べていただきたい。」と、蕪栗から全国区のブランド米を目指し「Re:蕪栗米」と名付けました。
渡り鳥たちの飛来する秋、今年も新米の出荷が始まります。
蕪栗米生産組合のお米の購入はこちら「かぶくり屋」>>>http://kabukuriya.com/
蕪栗米生産組合の公式サイトはこちら>>>http://www.kabukurimai.com/
「蕪栗米生産組合」は愛知ターゲットの目標達成のために、「にじゅうまる宣言」しました!
目標7 生き物豊かな田んぼを実践するため、有機栽培、水田魚通、ビオトープの設置、冬水田んぼなどを実施する。
目標8 殺虫剤、殺菌剤にたよらない農法の実践。除草剤、化学肥料を減らします。
にじゅうまるプロジェクトは、生物多様性条約の世界目標である「愛知ターゲット」、地球と生命のための20の約束に取り組む個人や法人に、達成に向けて貢献する目標番号を宣言していただくプロジェクトです。宣言はWEBサイトからどなたでもできます。
くわしくは、「にじゅうまる宣言をしよう!」へ>>>http://bd20.jp/declaration/
愛知目標
2010年に愛知で開催された国際会議で193の国々が合意した、生物多様性を守るために2020年までに達成すべき20の目標。
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目標1:
人々が生物多様性の価値と行動を認識する。 -
目標2:
生物多様性の価値が国と地方の計画などに統合され、適切な場合には国家勘定、報告制度に組込まれる。 -
目標3:
生物多様性に有害な補助金を含む奨励措置が廃止、又は改革され、正の奨励措置が策定・適用される。 -
目標4:
すべての関係者が持続可能な生産・消費のための計画を実施する。 -
目標5:
森林を含む自然生息地の損失が少なくとも半減、可能な場合にはゼロに近づき、劣化・分断が顕著に減少する。 -
目標6:
水産資源が持続的に漁獲される。 -
目標7:
農業・養殖業・林業が持続可能に管理される。 -
目標8:
汚染が有害でない水準まで抑えられる。 -
目標9:
侵略的外来種が制御され、根絶される。 -
目標10:
サンゴ礁等気候変動や海洋酸性化に影響を受ける脆弱な生態系への悪影響を最小化する。 -
目標11:
陸域の17%、海域の10%が保護地域等により保全される。 -
目標12:
絶滅危惧種の絶滅・減少が防止される。 -
目標13:
作物・家畜の遺伝子の多様性が維持され、損失が最小化される。 -
目標14:
自然の恵みが提供され、回復・保全される。 -
目標15:
劣化した生態系の少なくとも15%以上の回復通じ気候変動の緩和と適応に貢献する。 -
目標16:
ABSに関する名古屋議定書が施行、運用される。 -
目標17:
締約国が効果的で参加型の国家戦略を策定し、実施する。 -
目標18:
伝統的知識が尊重され、主流化される。 -
目標19:
生物多様性に関連する知識・科学的技術が改善される。 -
目標20:
戦略計画の効果的実施のための資金資源が現在のレベルから顕著に増加する。