田んぼに暮らす様々な生きものの力を借りた、自然に寄り添ったお米づくり『いすみっこ』
米づくりの場である田んぼは、日本の長い歴史の中で、里山の生態系として、多様な生きものの生息環境となり、湿地としての機能を保ってきました。
千葉県の外房に位置するいすみ市では、微生物からカエル、浮草、イトミミズにいたるまで、田んぼに暮らす様々な生きものの力を借りた、自然に寄り添ったお米づくりを進め、『いすみっこ』という特別栽培米の生産を通じて、地域の生物多様性保全に貢献しています。
農薬や化学肥料を使わずに栽培されている『いすみっこ』は、食の安全度も高く、子どもたちが安心して食べられるお米として、いすみ市の全小中学校の学校給食米に採用されています。
2017年現在の導入率は70%ほどですが、市内全校の100%導入を目指し、栽培面積の拡大にも取り組んでいて、子どもたちの健全な食育とともに地域の自然を豊かにする取り組みとなっています。
カメムシなどの害虫は、アマガエルやトンボ、クモなどの天敵が退治し、微生物の力を借りて土づくりを行うため、収穫を終えるとすぐに米ぬかなどでできた発酵肥料を田んぼにまき、軽く耕し、次の年に備えています。
厳しい冬の間にも、田んぼは白鳥が飛来し、採餌の場となったり、アカガエルの産卵の場とし、いのちの循環が脈々と続いています。
いのちあふれる『いすみっこ』の田んぼは、子どもたちの学習に最良のフィールドを提供しています。健全な環境が自らの健康や健全な社会の源であるということを、子どもたち自身が学んでいます。
『環境保全型農業連絡部会』を結成し、愛情深く田んぼを見回り続ける農家さんたちが丹精込めてつくった『いすみっこ』をぜひご賞味ください。
商品情報
千葉県 いすみ産 コシヒカリ 特別栽培米(農薬・化学肥料栽培期間中不使用)
『いすみっこ』
2kg \1,400円
5kg \3,500円
平成29年産(精米) 店頭表示価格(税込)
取扱店
いすみ農業協同組合 営農指導販売課
〒298-0112 千葉県いすみ市国府台1515-1
電話 0470-86-3715 FAX 0470-86-3204
http://jaisumi.or.jp/farm_crops/482
JAグリーンスパいすみ(JAいすみ農産物直売所)
〒298-0001 千葉県いすみ市若山411
電話 0470-60-9820 FAX 0470-60-9810
営業時間 09:00~18:00(4月~9月) 09:00~17:30(10月~3月)
休業日 1月1日~5日、および9月23、24日
http://jaisumi.or.jp/spa/
愛知目標
2010年に愛知で開催された国際会議で193の国々が合意した、生物多様性を守るために2020年までに達成すべき20の目標。
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目標1:
人々が生物多様性の価値と行動を認識する。 -
目標2:
生物多様性の価値が国と地方の計画などに統合され、適切な場合には国家勘定、報告制度に組込まれる。 -
目標3:
生物多様性に有害な補助金を含む奨励措置が廃止、又は改革され、正の奨励措置が策定・適用される。 -
目標4:
すべての関係者が持続可能な生産・消費のための計画を実施する。 -
目標5:
森林を含む自然生息地の損失が少なくとも半減、可能な場合にはゼロに近づき、劣化・分断が顕著に減少する。 -
目標6:
水産資源が持続的に漁獲される。 -
目標7:
農業・養殖業・林業が持続可能に管理される。 -
目標8:
汚染が有害でない水準まで抑えられる。 -
目標9:
侵略的外来種が制御され、根絶される。 -
目標10:
サンゴ礁等気候変動や海洋酸性化に影響を受ける脆弱な生態系への悪影響を最小化する。 -
目標11:
陸域の17%、海域の10%が保護地域等により保全される。 -
目標12:
絶滅危惧種の絶滅・減少が防止される。 -
目標13:
作物・家畜の遺伝子の多様性が維持され、損失が最小化される。 -
目標14:
自然の恵みが提供され、回復・保全される。 -
目標15:
劣化した生態系の少なくとも15%以上の回復通じ気候変動の緩和と適応に貢献する。 -
目標16:
ABSに関する名古屋議定書が施行、運用される。 -
目標17:
締約国が効果的で参加型の国家戦略を策定し、実施する。 -
目標18:
伝統的知識が尊重され、主流化される。 -
目標19:
生物多様性に関連する知識・科学的技術が改善される。 -
目標20:
戦略計画の効果的実施のための資金資源が現在のレベルから顕著に増加する。